いい姿勢でいることのメリットとは
こんにちは、神戸市西区の伊川谷整体院の坂田です
新型コロナウイルスの影響で外出自粛やお仕事でもテレワークや在宅勤務といった普段とは違った環境での生活でお疲れの方も多いのではないでしょうか?
家でじっとしている時間が増えたり、ただでさえ肩や首に負担の出やすいパソコン作業を家の机やテーブルで行なったりと、姿勢が崩れやすい状態が増えているのではないかと思います
そこで、今日はいい姿勢でいることのメリットについてお伝えしていこうと思います。
日本人のお悩みトップ2は肩こりと腰痛
まず、姿勢のことをお伝えしていく中で、最初にお伝えしたいことは、日本人の体のお悩みの中で上位トップ2に上げられるのが、慢性的な肩こりと腰痛です。
その多くの肩こりと腰痛は、レントゲンやMRIなどで画像診断しても、ヘルニアなどの整形外科的な異常は見当たらない事がほとんどです
この、画像診断しても原因がはっきりしない腰痛や肩こりの背景には姿勢の悪さやお身体のバランスが崩れているといった原因があります
肩こりが引き起こってしまう場面は人それぞれ違うことと思いますが、例えばオフィスでお仕事をされる方でしたら
デスクワークで長時間パソコンの前に向かい、前のめりの姿勢を続けた結果、首や背中の筋肉がガチガチに固まってしまいます。
腰痛に関して言えば、腰痛の発生する原因の場所は腰椎(背骨の腰の部分)や骨盤、股関節の硬さや歪みが出てしまって動きが悪くなってしまっていたりすると腰の筋肉や関節に不自然なダメージが加わり続けて腰痛が起きてしまいます。
そして、肩こりと腰痛はリンクする事が多いため、姿勢が悪くなって負担の溜まっている方の多くは肩こりと腰痛の症状を同時にお持ちの事が多いのです。
いい姿勢でいる事で肩こりや腰痛から解放される
あなたにとって楽な姿勢はどんなものですか?
足を組んでもたれる様に座ったり、前のめりに猫背の様な状態の姿勢は短期的には楽に感じる方が多いと思います
しかし、その楽な姿勢は筋肉や関節にとっては良い姿勢ではないのです
たとえば猫背を例に挙げて説明しますと、猫背の状態は、頭が前に移動し、肩が内巻きになり、背中が後ろに出ている状態のことを言いますが、
いい姿勢でいる事で血液とリンパの流れが良くなる
「姿勢と血液やリンパの流れって関係あるの?」
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ここでは姿勢と血液、リンパの流れの関係についてお伝えしていきます。
まず、血液とリンパ液のことについて説明していきますと、役割として細胞に酸素と栄養素を運び、二酸化炭素と老廃物を除去する働きがあります。
その流れが悪くなると、細胞の活動が阻害されたり、代謝が落ちたりといった事が起こります。
姿勢が悪いと、血液とリンパの流れが妨げられる恐れがあります
その理由として3つあります
1つ目は、姿勢が悪いことによって、血液とリンパ液を運ぶ血管とリンパ菅が圧迫されて流れが滞ることによるもの
2つ目は、悪い姿勢によって硬くなった筋肉が、内部を通る血管を圧迫することによって流れが滞ることによるもの
3つ目は、悪い姿勢によって硬くなった筋肉のポンプ機能の低下によるもの
※心臓は血液とリンパ液を全身に送り届けるポンプ機能はあるが、それを吸い上げる機能はありません
そこで、心臓から下の部分の血液とリンパ液を重力に逆らって返すために、筋肉の伸縮の力でポンプの様に機能させて血液やリンパ液を心臓へ送り返します
筋肉が硬くなるとそのポンプ機能が損なわれるということです
いずれの理由にしても、硬くなってしまった筋肉をほぐしていい姿勢でいる様にすると血液やリンパ液の流れが良くなります
いい姿勢は好きなスポーツのパフォーマンスがあがる
スポーツをしている人で動きの良い人やパフォーマンスの高い人って姿勢が良い方の方が圧倒的に多いのです
運動がすごくできる人は立ち姿も綺麗なことが多いです。
「確かにそういう人は多いけれど本当に関係あるの?」
という疑問もおありかと思いますのでそちらを説明していきますね。
姿勢を定める骨と骨の連なりであるアライメント(どんな位置であってどんな角度で連結しているかということです)は、通常はじっとしている姿勢で評価されます。
しかし、そこから動き出すとアライメントは大きく変化します
この時の関節の動きや動きの良さも動的アライメントと呼ばれ、姿勢の一種となります
いろんなスポーツがありますが、テニスでも野球でもサッカーでも絶対にある動的アライメントの連続を
「フォーム」と呼んでいます
静的アライメント(じっとしている姿勢)が悪いと動的アライメント(動いている時の姿勢や関節の動き)
に影響してパフォーマンスが下がったり、動きが悪い部分をカバーしようとして他の部分が本来の動き以上に動いてしまう為、身体の負担や、怪我に繋がるリスクが大きくなります。
反対に、今まで姿勢が悪く、動的アライメントが良くない状態で頑張ってこれたのであれば、姿勢を整えることで、今まで以上にパフォーマンスが良くなったり、同じパフォーマンスの動きやフォームを今までより楽に行える様になることが期待できます。
ですので、いい姿勢でいるということは今楽しんで行っている趣味のスポーツや部活動で行う様なスポーツ全般に良い影響を与えます。
いい姿勢でいる事で呼吸が深く正しくできる様になる
「良い姿勢と呼吸?関係あるの?」
これについてはあまりピンとこないと思いますのでこちらも説明していきますね。
呼吸と上半身の姿勢はとても深い関係があり、どちらかが悪くなればもう片方の機能も低下しやすいと言った関係性です。
この呼吸と姿勢に作用している筋肉があり「肋間筋」という筋肉の状態が関係してきます。
この肋間筋の場所は肋骨(あばら骨)と肋骨の間にある筋肉です。
少し詳しく掘り下げるとこの肋間筋は内側の内肋間筋と外側の外肋間筋に分かれます。
呼吸をするときに働く肺は左右一対の臓器で肋骨などが作る胸郭(胸骨、肋骨、胸椎で構成される籠状になった場所)にすっぽり収まっています。
呼吸の仕組みとして、肺が膨らむと内圧が外気圧より低くなり、高気圧から低気圧へ風が吹き込む様に、新鮮な空気が入ってきます。
逆に肺が縮むと内圧が外気圧より高くなり、汚れた空気が出ていきます。
肺自体はゴム風船の様なものですので、自ら伸縮できません
そこで、息を吸うときは外肋間筋と横隔膜を収縮させて胸郭とともに肺を広げます
息を吐く時は、外肋間筋と横隔膜が緩み、胸郭とともに肺を狭めます。
上半身の姿勢が悪くなってしまうと、肋間筋に影響を与えてしまいますので、肋間筋が硬くなってしまいます。
肋間筋が硬くなることで、胸郭の動きも悪くなってしまうので、肺の収縮もしにくくなります。
肺の収縮が行いにくくなると、呼吸が浅くなってしまいますので、全身の血の流れが悪くなったり、筋肉が硬くなりやすくなってしまいます。
姿勢を正しく整えることで、肋間筋と胸郭の働きを良くしてあげることで、呼吸が楽にできる様になります
呼吸が楽になると、ウォーキングやランニングなどの有酸素運動も行いやすくなります。
スポーツや日常生活での怪我のリスクが下がる
姿勢が悪いことによって思わぬトラブルを招いてしまうことも考えられます
例えばですが、猫背の姿勢で歩いたり、階段の上り下りを行っていると、ひざの前側に負担がかかり、ひざを痛めるリスクが上がってしまいます。
ひざに負担がかかる状態が長く続くと、足首や股関節が硬くなり、捻挫や肉離れにもなりやすくなります
少し転んだだけなのにこんなに捻挫や痛みが長引くなんて、、、
少し走っただけなのにすぐ肉離れになってしまった、、、
という方は普段の姿勢の悪さで筋肉や関節に溜まってしまっている状態ですので新たに負担が来た時に筋肉や関節がクッションの様な役割を十分にできなかった可能性があります
派手に転んだけど打ち所が良かったのかな?
走っている時に少し違和感があったけど影響なさそうだ
といった様に姿勢がよく普段から関節や筋肉に負担が出にくい状態で過ごすことでアクシデントが起きても症状が出るほどのものでないもので済んだり、すぐ回復するレベルの負担で済んだりするのです
ですので、姿勢を整えて動きを良くしていくと、怪我のリスクを下げることができると言えます。
いい姿勢になるとメンタルにも影響する
姿勢に関しての影響は実は関節や筋肉だけに止まらないのです。
姿勢とメンタルにも関わりがあるのです。
気分が落ち込んでいると、普段はいい姿勢をとれている人でも無意識に背中は丸くなってきます
あなたの体験で思い出して欲しいのですが、暗い気分や落ち込んでいる時に、胸をはろうとは思えないですよね?
実際に、精神的な不調を感じている大学生の多くが、自らは顔が下を向く猫背であると思っているという調査結果もある様です。
さらに、逆の調査結果もあり、顔が下を向いていると自己評価する大学生の多くが、精神的な不調を感じていたり、自尊感情が低かったりするという結果も出ている様です
この、姿勢とメンタルの関係性については完全に解明されていないところではありますが、この調査結果からすると、姿勢を先に良くしてしまえばメンタルの不調の改善に繋がる可能性があると考えます。
姿勢が悪いと気づいて、改善しようとあなたが思っている時点で、気持ちは前向きになっていると言えます
それを糸口として、メンタルをどんより落ち込ませているストレスを解消しようとするポジティブな行動にも繋がりやすいのです。
さらに、それによって姿勢も良くなるという正の連鎖が生まれてくると思います
いい姿勢は憂鬱な気分を晴らし、免疫力も向上させる
最近、何かと話題になるのが免疫力ですが姿勢と免疫力に関わりがあるのかをお伝えしていきます。
身体の中で免疫を担っているのは白血球であり、白血球は血液とリンパに乗って全身をくまなくパトロールしています。
上の血流やリンパの流れが良くなるという部分でもお伝えした様に、姿勢を良くすると血液やリンパの流れがスムーズになり、白血球の働きは高まりますので、関節的ではありますが免疫力は高められる可能性がありそうです。
ただ、今のところ、姿勢と免疫に直接的な因果関係があるというエビデンス(医学的根拠)はないとした上で現代人に多いうつ症状について身体的症状として肩こりや腰痛があり、これらの症状に関連して姿勢も悪くなりますのでその様な身体的ストレスを減らすことで免疫力の向上や憂鬱な気分を回復させることは期待できる可能性は高いと言えます。
まとめ
少し長い記事になってしまいましたが、いかがだったでしょうか?
姿勢を良くすることで、単に見た目が良くなるだけではなく、筋肉、関節、血流、リンパの流れ、怪我の予防、メンタルヘルスなどにいい影響を与えるので、いい姿勢を作る取り組みは進めていったほうがいいと思います。
ただ、闇雲にネットやyoutube に乗っているストレッチなどの情報は、すべていいものなのですが、あなたの歪み方に合ったものでなければ効果を発揮しなかったり、逆に歪みや痛みを引き起こす可能性もありますので注意も必要です。
当院では、猫背や骨盤の調整、姿勢の矯正の施術も行っておりますので、姿勢をなんとかしたいと思っている方はお早めにご相談くださいね。
その時は私と一緒に治療に取り組み、あなたの歪みに合わせた施術や改善計画をオーダーメイドで提供させていただきます。