関節のポキポキなる音の正体とは?
こんにちは、神戸市西区の伊川谷整体院の坂田です。
少し時間ができた時になんとなくての指の関節や首の関節、腰の関節などをポキポキ鳴らしたりすることはありませんか?
当院でも患者様からの施術中のご質問の中で
「ポキポキ身体の関節の鳴らさないと落ち着かない」
「指をポキポキ鳴らすと指が太くなるってホント?」
「整体で首や腰をバキバキする所もあると聞いたけどあれって大丈夫なの?」
といったような関節のポキポキ音にまつわるご質問が多くありますので、このブログではこの関節のポキポキ音についてご説明していきたいと思います。
関節のポキポキ音の正体
関節がポキポキ鳴っているのって骨が擦れて鳴っていると感じがちですが、指や首、腰、膝のポキポキ音の正体は関節の中の「気泡」が弾けてなっている音なのです。
「気泡?関節にそんなものがあるの?」と感じる方も多くいらっしゃると思いますので、関節の構造について説明していきますね。
関節の基本的な構造として関節は伸縮性のある靭帯という組織があり、その中に関節包という袋で包まれています。
関節包の中で2つの骨同士が存在し、その隙間は関節腔と呼ばれています。
この関節腔の中を潤滑油の役割として果たすのが関節液です。
文字だけだとかなりわかりにくいので図で示すとこのような感じとなります。
この図の青い所が関節液が入っている所です。
そしてこの青い部分の一部に気泡が発生します。
この関節のボキッという音は関節を曲げたり引っ張ったりして、関節が可動域(動く範囲)以上になった時に関節の中が陰圧状態となり、気泡が発生し、それが弾けた音により鳴っています。
少し動いた時に勝手にポキポキ鳴ってしまうものに関しては痛みが伴わない場合は、特に心配する必要は無いと言われています。
ポキポキ関節を自分で鳴らすのは大丈夫なのか?
関節のポキポキ音は骨同士がぶつかっている訳ではないという事がここまでの記事でお分かりいただけたと思います。
骨と骨がぶつかっていなければ自分でポキポキ鳴らしてもいいのかという疑問があると思います。
自分でポキポキ鳴らす事に関しては諸説ありはっきりしていない部分もありますが、私が考えるには、自分でポキポキ鳴らすのはあまり良くないのではと思います。
自分でポキポキ鳴らす場所でも指、腰、背中、首などとありますが、特にやめておいた方がいいと思うのが
首のポキポキ
です。
首は大事な血管や神経が通っている重要な部分です。
首を捻ると音が鳴って何だか整った感じがするのですが、逆にあなたの身体にとって悪い方向にさらに捻れてしまっている可能性もあります。
首の骨を捻って鳴らす事に慣れてしまうと関節が悪い意味でグズグズに緩んでしまい、どんどん大きく首を捻らないと音がなりにくくなったり、頻繁に鳴らさずにはいられないといった事が起きてきます。
首を捻ることで気分が悪くなったり、神経に影響が出て手が痺れてしまうなどの恐れがありますので
自分で首をポキポキするのは控えておいた方がいいと言えます。
ポキポキする整体は良いのか?
巷で骨をバキバキ鳴らす整体やyoutubeなどで首や背中、腰をバキバキする動画を見かけるのだけどあれって大丈夫なのか?
というご質問もよく受けることがあります。
答えとしてはボキボキする整体の方法やそれをされている先生を否定する訳では無いですが、やめておいた方が良いと思います。
その理由としてこのような事が挙げられます
1、音を鳴らさなくても矯正は可能
矯正や整体法でボキボキと音がなるから矯正が完了したのではなく、矯正を行う過程で音がなっているから。
このボキボキと音を鳴らす矯正方法の目的としては関節の可動域(動く範囲)を広げることと、筋肉を緩める事
です。
これに関してはボキボキ鳴らさないソフトな矯正方法でも可能です。
2、受けるのに向いていない人が存在する
ボキボキ骨を鳴らす矯正方法ですが、ご高齢の方やお子様、妊婦さん、関節の音がなるのが怖いと感じる方などにはかなりリスクが高くなってしまうのではないかと考えます。
ご高齢の方でさらに骨粗鬆症の方に勢いよく矯正すると関節や骨に負担がかかってしまう事が考えられます。
また、音が鳴ることに恐怖を感じてしまう方などは、身体に力が入りすぎてしまい、目的としている施術ができない恐れがあります。
3、首や背中を無理やり鳴らすのは危険だから
ボキボキする整体は熟練の先生であれば意外と痛みはなく、安全性もあります。
そう、熟練の先生なら、、、ですが。
しっかりとした訓練により技能と知識をお持ちの先生に当たれば問題ないですが、経験の浅いマニュアル通りの事を教えられてすぐに現場に出てきたような先生に当たって首を捻られたりすることを考えると怖いなと思います。
実際に日本ではスラスト法による首の施術の一部(頚椎の急激な回転伸展操作)は人体に損傷を与える可能性が高いため、厚生労働省によって禁止されています。
4、パフォーマンス目的
音がなったら整った感じがしたり治ったような気がするという印象があるため、パフォーマンスとして行っている所もあるようです。
また、提供側だけでなく、受ける側の要望があるケースもあるようです。
まとめ
今回は関節のポキポキ音について書かせていただきましたが、いかがだったでしょうか?
ここまでの記事をまとめると
関節のポキポキは骨がなっている訳ではなく、関節内の気泡が弾けている音
自分でポキポキはできればしないほうが良い(特に首は要注意)
ボキボキする整体は状況によっては注意が必要
となっています。
お身体の歪みや筋肉の緊張感があって漠然とした不快感があるからポキポキ骨を鳴らしたくなるといった事も考えられます。
整体でお身体を整える事で不快感がなくなり、ポキポキ自分で鳴らさなくなったり、動いた時になってしまう音も少なくなったという声も多く聞かせていただいております。
当院ではソフトなな関節の調整法を採用して施術させておりますのでご安心くださいね。
首の違和感や痛み、肩こり、腰痛、姿勢のお悩みなどございましたら当院までお気軽にご相談くださいませ。