身体の調子や見た目の鍵を握る骨盤について (中編)
こんにちは、神戸市西区の伊川谷整体院の院長の坂田です。
前回のブログで骨盤を整えることのメリットについてお伝えしていきましたが、
今回のブログでは骨盤はどういうものなのか?ということについて書いていこうと思います。
骨盤の構造
皆様は骨盤は一つの骨でできていると思われる方も多いのではないでしょうか?
実は骨盤は一つの骨ではなく、大きく分けて3つの骨からできるユニットのようなものなのです。
骨盤の中でも中央部のお尻の割れ目あたりにあるのが仙骨(せんこつ)という骨です。
この仙骨の一番下に繋がっているのが尾骨となります。
その仙骨を中心に両サイドに存在しているのが寛骨(かんこつ)という骨になります。
寛骨も坐骨(ざこつ)、恥骨(ちこつ)、腸骨(ちょうこつ)と分類されますが今回はまとめて寛骨という表現をします。
ですので骨盤は実は寛骨+仙骨+尾骨という3つの骨で構成されています。
骨盤で重要なポイントとなるのが仙骨と寛骨の腸骨部分にある仙腸関節(せんちょうかんせつ)という部分です。
産後の方がよく仙腸関節炎と診断されたりする場所です。
この、仙腸関節は可動域(動く範囲の事)は少ないものの、上半身や下半身の動きにとても重要な役割を担ってくれているのです。
人間の骨盤の形は進化の賜物?
人間が二足歩行する前はお猿さんだったので、4足歩行でした。
脳や手足の発達により長い年月をかけて2足歩行となったのですが、その進化の過程で骨盤も2足歩行に適応するために形を変えていたのです。
お猿さんの骨盤は全体的に細長くフラットな形となっているのに対して、人間の骨盤は縦は短くなり、その代わりに前後の幅が広がりました。
理由として、4足歩行では内臓が垂れ下がった状態だったのが、2足歩行になる事で骨盤の中にも内臓を収める必要性が出てきたからだそうです。
男女で骨盤の形は違う?
骨盤は実は男女の性別によっても差があるのです。
もちろん最初のあたりでご紹介した通り3つの骨で構成されていることに変わりはありませんが、形には違いがあります。
男性の骨盤の形は細くて底が深くできており、女性の骨盤は幅広く底が浅くできています。
形のイメージは男性はハートのような形をしており、女性の骨盤は楕円形のような形をしています。
理由は皆様もご想像はつくとは思いますが、女性は妊娠、出産があるため、子宮が大きくなる前提で女性の骨盤はそのような形になったのだろうと言われています。
ちなみに男性の尾骨はほぼ動かないのに対して女性は出産の際に尾骨を動かして骨盤を広げる事ができると言われています。
仙骨は30歳ぐらいまではバラバラ?
骨盤の中央部分にあります仙骨という骨ですが、実は仙骨ももともと1つの骨ではなく、5つの仙椎(せんつい)という骨が連なってできているものなのです。
実はこの仙骨を構成する仙椎は20代前半まではバラバラであると言われています。
成長期の終わりにゆっくりと結合していき、30代ごろにしっかりした1つの骨になるのです。
ですので、若い頃の姿勢の良し悪しが仙骨が一つになった後の中年以降の仙骨や骨盤の配列に影響し、腰痛や肩こりの発生リスクにも影響があると言えます。
骨盤の役割
骨盤の役割は大きく分けて2つあります。
まず一つ目の役割は内臓の保護です。内臓に衝撃や危害が加わりにくいようにガードする役割です。
2つめは上半身と下半身の動きを繋ぎ、うまく連動させるという役割があります。
上半身の動きは胸椎(背骨の背中の部分)から腰椎(背骨の腰の部分)と伝わり骨盤に連動します。
下半身の動きは足首から膝、股関節と伝わり骨盤に連動します。
私たちはこの上半身の連動と下半身の連動の連続で日常生活やスポーツを行なっています。
ですので、骨盤の状態が良いと上半身と下半身の連携がうまくいくので、日常生活の動作
がスムーズに行えたり、楽に行えたりするようになります。
逆に股関節や骨盤の歪み、仙腸関節に問題があると、運動の連携がうまくいきにくいので、体のどこかに負担がかかります。
体のどこかに負担がかかって無理をしてしまうので、腰痛や背中の痛み、肩こり、膝の痛みの原因となりうるのです。
まとめ
今回は骨盤の構造や役割といったところについてお伝えしていきましたがいかがだったでしょうか?
次回はあなたの骨盤がずれていないかをチェックする方法とご自宅でできるリセット術についてお伝えしていこうと思いますのでアップされたらまたご覧くださいね。