膝の外側が痛いランナーへ|腸脛靱帯炎の原因と対処法
こんにちは、神戸市西区の伊川谷整体院の坂田です。
少しずつ朝夕涼しくなってきてマラソンに向けて練習を始められる方も増えてきているのではないでしょうか?
練習中、こんなお悩みはありませんか?
「走り始めは平気なのに、数キロ走ると膝の外側がズキズキしてくる」
「下り坂や階段の下りで、膝の外側に鋭い痛みが走る」
このようなお悩みは、ランナーに多い腸脛靱帯炎(ちょうけいじんたいえん)、通称「ランナー膝」のサインかもしれません。この記事では、神戸市西区の伊川谷整体院が、腸脛靱帯炎の原因・セルフチェック・自分でできる対処法をわかりやすく解説します。
この記事のポイント
- 腸脛靱帯炎とは:太ももの外側を走る腸脛靱帯と、膝の外側の骨の出っ張り(大腿骨外顆)がこすれて炎症が起こる、使いすぎによるスポーツ障害です。
- 主な症状:膝の外側を押したときの痛みと、走る・階段を下りるなど動いたときの痛みです。
- 主な原因:ランニングなど、膝の曲げ伸ばしをくり返す動作のやりすぎです。
- まずやること:痛みが出る運動量を減らし、運動後は冷やして、お尻と太もも外側の柔軟性を整えます。
腸脛靱帯炎(ランナー膝)とは?
腸脛靱帯炎とは、腸脛靱帯と大腿骨外顆(だいたいこつがいか)の間で摩擦が起こり、膝の外側に炎症が生じる状態です。英語では「runner’s knee(ランナーズニー)」と呼ばれ、典型的なオーバーユース(使いすぎ)症候群のひとつです。
腸脛靱帯は、骨盤の外側から太ももの外側を通り、すねの骨の上部までつながる長い帯状の組織です。膝を曲げ伸ばしするたびに、この靱帯が膝の外側の骨の出っ張りの上を前後に行き来します。
ランニングでは、この動きが1kmあたり数百回くり返されます。回数が積み重なることで摩擦や圧迫のストレスが限界を超え、痛みとして現れます。
マラソンランナーに多い一方で、自転車、登山、バスケットボール、サッカーなど、膝の曲げ伸ばしが多い競技でも起こります。
腸脛靱帯炎の症状とセルフチェック
腸脛靱帯炎の症状は、膝の外側の「押したときの痛み(圧痛)」と「動かしたときの痛み(運動時痛)」の2つが中心です。
こんな症状はありませんか?
- 膝の外側の骨の出っ張りあたりを押すと痛い
- 走り始めは平気だが、一定の距離や時間を超えると痛みが出る
- 下り坂や階段の下りで痛みが強くなる
- 走るのをやめると、しばらくして痛みが落ち着く
- 悪化すると、歩行や日常の曲げ伸ばしでも痛む
進行の目安
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段階 |
痛みの出方 |
|---|---|
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初期 |
運動の後だけ痛む |
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中期 |
運動の途中から痛み、走り続けにくい |
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進行期 |
歩行や階段など日常生活でも痛む |
専門家が行う検査「グラスピングテスト」
腸脛靱帯炎を見分ける代表的な徒手検査が、グラスピングテスト(grasping test)です。
膝を曲げた状態で、膝の外側の骨の出っ張りより少し上の腸脛靱帯を押さえます。そのまま膝を伸ばしていき、膝の外側に痛みが再現されれば、腸脛靱帯炎の可能性が考えられます。
ただし、膝の外側の痛みには、半月板や靱帯の損傷など別の原因もあります。セルフチェックはあくまで目安とし、診断は整形外科で受けてください。
腸脛靱帯炎の原因|なりやすい人の特徴
腸脛靱帯炎の直接の原因は、膝の曲げ伸ばしのくり返しによる使いすぎです。そこに、身体の使い方や環境の要因が重なると起こりやすくなります。
練習内容の要因
- 走行距離や練習頻度を急に増やした
- 大会前の追い込みで休養が足りていない
- 下り坂の多いコースをよく走る
- ウォーミングアップやクールダウンが短い
身体の要因
- お尻や太もも外側の筋肉が硬い
- お尻の横の筋肉(中殿筋)が弱く、着地で膝が内側に入る
- O脚傾向で、膝の外側に負担がかかりやすい
- 股関節や足首の動きが硬い
環境・道具の要因
- かかとの外側がすり減ったシューズを履き続けている
- 硬い路面や、左右に傾いた道路の端を走ることが多い
「痛いのは膝なのに、原因はお尻や股関節にある」というケースは少なくありません。痛む場所だけでなく、身体全体の使い方を見直すことが再発予防のカギになります。
自分でできる対処法とセルフケア
腸脛靱帯炎の対処の基本は、痛みが出る負荷を減らし、硬くなった筋肉をゆるめ、お尻の筋力を整えることです。次の順番で取り組んでみてください。
- 痛みが出る運動量を減らす 痛みを我慢して走り続けると長引きます。痛みが出ない距離・ペースまで落とすか、数日から数週間ランニングを休みます。水泳など膝への負担が少ない運動への切り替えも有効です。
- 運動後は冷やす 運動後に熱っぽさや痛みがあるときは、氷のうなどで膝の外側を10〜15分ほど冷やします。凍傷を防ぐため、氷は直接肌に当てずタオル越しに使ってください。
- お尻・太もも外側をストレッチする 腸脛靱帯そのものは伸びにくい組織です。つながっているお尻の筋肉(大殿筋)と、太もも付け根の外側の筋肉(大腿筋膜張筋)を、痛みのない範囲で20〜30秒ずつ伸ばします。
- お尻の横の筋肉を鍛える 横向きに寝て上の脚を持ち上げる運動などで中殿筋を鍛えると、着地のときに膝が内側へぶれにくくなります。10回×2〜3セットを目安に、痛みのない範囲で行います。
- シューズとコースを見直す かかとがすり減ったシューズは交換を検討します。下り坂や傾いた路面を避け、平らなコースを選びましょう。
- 段階的に復帰する 日常生活で痛みがなくなってから、短い距離・ゆっくりしたペースで再開します。距離は少しずつ増やし、痛みが出たら一段階戻します。
やってはいけないこと:痛みを我慢して走り続けること、痛い場所を強く押したりグリグリほぐしたりすることは、かえって悪化させるおそれがあります。
伊川谷整体院の考え方
伊川谷整体院は、痛む膝だけを見るのではなく、膝の外側に負担が集中してしまう「身体の使い方」に目を向けます。
腸脛靱帯炎は、休めば痛みが落ち着きやすい一方で、走り始めると再発しやすいのが特徴です。同じ負担のかかり方が残ったままだと、くり返してしまうためです。
当院では、次の流れでお身体を確認し、サポートします。
- カウンセリング:いつ、どんな場面で痛むのか、練習量やシューズまで詳しくうかがいます。
- 身体のチェック:股関節・骨盤・足首の動きや、お尻まわりの筋肉の状態を確認します。
- 施術:硬くなったお尻・太もも外側の筋肉をゆるめ、股関節が動きやすい状態へ整えます。
- セルフケアの提案:ご自宅でできるストレッチやトレーニング、練習再開の目安をお伝えします。
「大会までに少しでも良い状態で走りたい」「何度もくり返す膝の痛みを見直したい」という方は、お気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 腸脛靱帯炎はどのくらいで良くなりますか?
A. 個人差がありますが、軽いものは数週間、こじらせると数か月かかることがあります。痛みを我慢して走り続けた期間が長いほど、回復にも時間がかかる傾向があります。
Q. 痛みがあっても走っていいですか?
A. 痛みが出る強度での練習はおすすめしません。痛みが出ない距離・ペースにとどめるか、水泳など膝に負担の少ない運動に切り替えましょう。
Q. 温めるのと冷やすのは、どちらがいいですか?
A. 運動直後や、熱っぽさ・ズキズキした痛みがあるときは冷やします。熱感が落ち着いた慢性的な張りには、入浴などで温めて血流を促すのが一般的です。
Q. 腸脛靱帯炎とO脚は関係がありますか?
A. O脚傾向があると膝の外側に負担がかかりやすく、なりやすい要因のひとつと考えられています。ただしO脚でなくても、練習量や筋肉の硬さによって起こります。
Q. サポーターやテーピングは効果がありますか?
A. 膝の外側への負担をやわらげる補助として役立つ場合があります。ただし原因そのものへの対処にはならないため、練習量の調整やストレッチと併せて使いましょう。
Q. 整形外科と整体院、どちらに行けばいいですか?
A. 腫れが強い、安静時にも痛む、転倒などのケガのきっかけがある場合は、まず整形外科で診断を受けてください。そのうえで、身体の使い方や筋肉の硬さを見直したい方は、整体院がお役に立てます。
まとめ
腸脛靱帯炎(ランナー膝)は、膝の曲げ伸ばしのくり返しで膝の外側に炎症が起こる、使いすぎによるスポーツ障害です。
- 膝の外側の圧痛と、走行中・下り坂での痛みが特徴
- まずは痛みが出る運動量を減らし、運動後は冷やす
- お尻・太もも外側の柔軟性と、お尻の筋力を整えることが再発予防につながる
- 腫れや安静時痛、転倒などの怪我がきっかけのときはまずは整形外科へ
膝の外側の痛みでお困りの方は、神戸市西区の伊川谷整体院へご相談ください。
















